マルゴー村はボルドー市内からグランシャトー街道を北上し、約30分程の所にありました。村の集落は歴史を感じさせる建物ばかりで、道幅も狭く、ポイヤックのような賑やかさもなく、まさにフランスの田舎町といった感じでした。以前ご紹介したシャトー・マレスコ・サンテグジュペリもこの村の中にあり、バスの車中からシャトーを見る事ができました。
マルゴー村に入り、グランシャトー街道からジロンド川方面へ右折しバスを止めると、プラタナスと呼ばれる木が鬱蒼と茂る一直線の並木道がありました。並木道をしばらく歩くと、目の前に白亜の建物のシルエットが徐々に姿を現してきました。ボルドー5大シャトーのひとつ、有名なシャトー・マルゴーでした。入口の門の前までたどり着いた所で改めてシャトーを見てみました。時間が経つのを忘れるぐらい、緑と白の芸術品ともいえる美しいシャトーにしばらく見とれていました。すぐ目の前にシャトー・マルゴーの畑がありましたが、サンテステフやポイヤックのように砂利が多い感じではなく、どちらかと言えば粘土に近い土壌に石灰質の石が散らばっていました。所々に何やら茶色の小さなカプセルが設置されていましたが、ガイドさんの話によると、フェロモンカプセルと呼ばれる物で、蝶々が近寄れなくなるようなフェロモンを出していて、蝶々がぶどうの葉に卵を産み付け、成長したイモムシが葉を食べるのを防ぐ役目を果たしているとの事でした。残念ながらシャトーの中に入る事はできませんでしたが、憧れのシャトー・マルゴーの美しい姿を見る事ができただけでも貴重な体験となりました。
マルゴー村で訪れたもうひとつのシャトー。今やシャトー・マルゴーに次ぐ人気を誇るシャトー・パルメでした。シャトー・マルゴーよりもシャトー・パルメの方が好きという方も多いのではないでしょうか。黒地に金色の文字の印象的なラベルも特徴のひとつです。フランス、イギリス、オランダの3つの国旗がはためく建物があり、これらの国旗はシャトーを所有するオーナー達の出身地を表していました。シャトー・パルメは広報担当の方の案内でシャトーを見学する事ができました。きれいに整えられたぶどう畑にはほんの少しですが、ぶどうの花が咲き始めていました。最新鋭の醸造設備を一通り見学した後、テイスティングルームへ。シャトー・パルメを試飲させていただき、その余韻に浸りながらマルゴー村を後にしました。
(タノリエ)
写真左より
シャトー・マルゴー
シャトー・マルゴーのぶどう畑
シャトー・パルメ
シャトー・パルメのぶどう畑
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