朝地町には“朝倉文夫記念館”という美術館があります。朝倉文夫は、近代日本彫塑の基礎を築いた大分県朝地町出身の彫刻家です。
駐車場に車を停めると広場があり、野外彫刻展というのを観ることができます。
1992年からアジアの新進彫刻家のために大分県と朝地町が公募展をし、受賞作品を展示しているのです。
奥に行くと、美術館があります。入館料は大人500円。
まずは、ビデオ上映を見て、朝倉文夫氏のことを知りました。
多彩な才能を持ち、独自の作品性を貫いたそうです。代表的作品は「墓守」や「時の流れ」。
もちろん館内に展示しています。「進化」という作品も力があり、
「すごい…」
と豊かな表現力にため息がでました。
「自然主義的写実主義」を貫いた、という感性が、素人の私でもおもしろいように伝わってきます。
というのも、彫刻なのに、命があるように感じるのです。
猫をモチーフにした作品があるのですが、どれをみても
「かわいいねぇ」
と思わず撫でたくなるほど、本当に生きているような感覚に陥ってしまうのです。
筋肉や体の柔かさ、自然の形そのままを表現しているからでしょうか。
猫が伸びをした背中の震えが、伝わってくるようだったのです。
彫刻を観てそんな不思議な感覚になったのは、初めてでした。
作品数が多いわけではありませんが、本当におもしろかったと満足できる美術館でした。
山の中にある美術館ですが、ぜひお時間があれば足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?
“朝倉文夫記念館”
http://www4.ocn.ne.jp/~asafumi/
(ますちゃん)
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