登山日記⑤

はらぺこ登山隊は、鉾立て峠に戻り法華院温泉を目指します。小さく見えた赤い屋根の建物までは、すごく先のよう。ですが、行かなくてはご飯も食べられないし、温泉にも入れません。黙々と歩きました。近付くにつれ、山から湧き出るように水が流れています。小川のようになり、法華院まで流れています。

「水を頼りに行ってみよう！」

透き通った水を追いかけ、気がついたら法華院温泉に着いていました。午後2時前です。

「やった～！ご飯だ！でもその前にトイレ（笑）」

みんな落ち着いたところでランチタイムです♪頑張って歩いたお陰で、くじゅう連山の青空の下でご飯が食べられました。

「おいしいねぇ」

朝作った大きなおにぎりをほお張り、とっても幸せなランチ！その後はいよいよ“法華院温泉”です。しかし入ったのは私と子供たち２人だけ。

「せっかくなのに何で入らんの？」

私が聞くと

「子供だけで入っておいで。大人は後の事を考えてここで待っておくよ」

「あ～私を子供扱いにして！まぁいいや。じゃあ若者だけで入ろうっ」

法華院温泉は登山をしなければ入れない秘湯です。檜の浴槽に湯の花が浮いて、これぞ本物温泉という感じ。湯治もできるそうで、宿泊施設もあります。ツルツルしたお湯にじっくりと浸かり、疲れがスッととれました。体も温まり、さぁレゾネイトへ向けて出発です。これだけ歩いたということはその分歩かなくてはいけません。ゴールはまだまだ、法華院温泉は折り返し地点です！ひろくんと先頭に立って歩いている途中です。

「眠い…」

私がぼやくと

「ほら～！だから大人はみんな入らなかったのよ」

なんて言われました。いやいや、後悔しません。

「子供は若いからまだ体力あるもん」

と言い返し、ヤングチーム、アダルトチームと３人ずつグループに分かれ、頑張りました。帰りは休憩一回なので、１時間３０分で牧草地まで戻ってきました。そこからヤングチームは走り出し、底力を発揮！私なんて年甲斐もなく猛ダッシュし、一位でレゾネイトまで帰ってきました。

「私もまだまだ体力あるわ♪」

喜びの一瞬です。そしてすぐに始まった筋肉痛。実はこの日から２日間も悩まされ、フロントに立つ姿がロボットのようでした（笑）

最後にレゾネイトのキャロットソフトを食べ、今回の山登りは終了です。疲れたけれど、山の中での春を感じることもでき、楽しい一日でした。

余談ですが、法華院温泉では音楽が流れています。去年行った時、

「何の曲？」

と聞くと

「坊がづる讃歌だよ」

と教えてくれました。

それなのに、私は讃歌をサンバと聞き間違え

「へ～、それにしては暗いね」

と言ってしまいました。どう考えても日本の山中でサンバが作曲されるわけがありません。私の恥ずかしい勘違いを思い出し、今年も大笑いしました。ぜひ法華院温泉に行かれた際は、

「ますちゃんはこれをサンバと思ったのかいな」

と思い出して苦笑して下さい（笑）

　　（ますちゃん）