「あと10分程でシャトー・オー・ブリオンに到着します。」ガイドさんからアナウンスがありましたが、そこはまだボルドーの歴史的建築物が並ぶ市街地でした。私達はボルドー市街地を南下し、ペサック村を目指していました。ペサック村にはボルドー5大シャトー最後のひとつシャトー・オー・ブリオンがあります。「本当にこんな街中にあのシャトー・オー・ブリオンがあるのか」そんな疑問を抱きつつ窓の外を見てみると、少しずつぶどう畑が見えてきました。そして、少し走った所でシャトー・オー・ブリオンに到着しました。
シャトー・オー・ブリオンと言えば、最近では映画「マトリックス・リローテッド」の中に登場しました。メロビンジアンというフランス人と思われる悪者が登場しますが、主人公ネオとモーフィアス、トリニティーの3人が予言者にメロビンジアンの所に出向くよう指示され、彼のアジトへと向かいます。待ち受けていたメロビンジアンはワインを楽しんでいましたが、そのワインがシャトー・オー・ブリオンでした。シャトー・オー・ブリオンはボルドー5大シャトーの中でも最も通好みのワインと言われています。あのシーンでメロビンジアンにシャトー・オー・ブリオンを飲ませる事で、メロビンジアンという悪者が一筋縄ではいかない相手であるという印象を持たせる事ができたのではないかと個人的には思います。もしあれがシャトー・ラトゥールであれば、とにかくパワフルな悪者という印象を与えたかもしれませんし、シャトー・マルゴーであればパワフルでありながらも、どこか繊細で女性的な印象を与えたかもしれません。
シャトー・オー・ブリオンには様々な伝説があります。シャトーのあるペサック村はグラーヴ地区に位置しており、メドック地区ではありません。しかし、その品質の高さから1855年のメドックの格付けにおいて、例外として唯一メドック外から第1級に格付けされました。また、通常ボルドーのワインは、そのほとんどがボルドー型と呼ばれるボトルに瓶詰めされますが、シャトー・オー・ブリオンは独特の形をしたボトルに瓶詰めされます。シャトーの人に聞いた話では、元々18世紀頃のボトルの形をオー・ブリオンの伝統として採用しており、また偽物を防止する役目もあるとの事でした。しかし、1958年以前には一時期ボルドー型のボトルを採用していた事もあるそうです。もう一つの特徴として、シャトー・オー・ブリオンはボルドー市の市街地とペサック村の市街地に挟まれた場所にあり、その影響でぶどう畑の土の温度が他のぶどう畑よりも2度程高く、それにより、ぶどうが完熟するのが早くなり、他のぶどう畑よりも2週間程度早く収穫する事ができます。収穫期の雨の影響を受ける事があまりなく、毎年常に安定した品質のワインを造る事が可能であるとの事でした。
他にもまだご紹介したいエピソードが沢山ありますが、かなりマニアックになってしまう為、このあたりで終わりたいと思います。次回はガロンヌ川とドルドーニュ川を渡り、ボルドー右岸を訪れてみたいと思います。
(タノリエ)
出発前に要チェック!“レゾネイト スタッフガイド”: ボルドーの旅 ペサック村 hollister [url=http://www.bessis.com/hollisterfr.html]hollister[/url] hollister [url=http://www.prometalravenna.it/piuminimoncler.asp]piumini moncler[/url]
投稿情報: vanessa bruno pas cher | 2013-10-02 03:58