今回のソムリエコラムより、しばらくフランスのボルドーを特集します。お盆休みも終わり、久住高原では都会よりも一足先に秋の気配が感じられるようになりました。秋と言えばやはり食欲の秋ですね。赤ワインがよりいっそうおいしく感じられる季節になります。レゾネイトでも赤ワイン、特にボルドーワインが最も人気があります。人気の秘密は、やはり肉料理との相性が非常に良い事と、ブルゴーニュやコート・デュ・ローヌ等に比べて分かりやすく、ワインを選びやすい点にあると思います。
前回ドン・ペリニョンならびにシャンパーニュ地方をご紹介しましたが、フランスの旅の中で最初に訪れたのはボルドー地方でした。パリのモンパルナス駅からTGV(新幹線のような高速列車)に乗り、約3時間。ビュッフェにてホウレン草のキッシュ(アルザス・ロレーヌ地方の郷土料理。パイのような食べ物)をかじりながら、途中に見える景色はどこまでも続く小麦畑。中学の時にフランスはヨーロッパ最大の農業国と習った記憶がありますが、景色を眺めているとなるほど確かにヨーロッパ最大だろうと納得しました。歴史的建物が並ぶロワール地方を過ぎ、ボルドー地方が近づくにつれ、小麦畑がぶどう畑へと変わっていき、ソムリエ試験で覚えたガロンヌ川の鉄橋を渡ります。「ついにここまでやって来たんだな。」ソムリエとして初めてボルドーを訪れた自分にとってこれ以上の感動はありませんでした。
しばらくしてボルドー・サンジーン駅に到着。駅の雰囲気が日本とは全く異なります。パリのリヨン駅も感動しましたが、ざわついた感じはなく、何というか味があるんですね。言葉ではうまく表現できません。そこでガイドさんが待ってくれていました。日本人の方ですが、現地で旅行社を立ち上げ、ボルドーのワイナリーをメインに案内するワインに非常に詳しい方でした。ガイドさんと共にバスに乗り込み、いよいよボルドーのワイン産地を巡る旅が始まりました。次回へと続きます。
(タノリエ)
写真左より
ボルドー・サンジーン駅
ボルドーの街並み
ガロンヌ川
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